野田国務大臣(衆議院岐阜1区選出)の事務所の放火事件についての週刊誌の記事を読んでいたら「?」という記述に出くわした。
記事は、「人件費の水増しなど不正経理があったのではないか。今回の事件はその不正経理を隠すための自作自演ではないか。」ということが言われているというものだった。
その中で、「労災保険に加入していないということは、就労実態(従業員)が無いことを示すものであって、もしも人件費を計上していたら、不正なことである」という内容の記述があった。いやいや、その程度では、せいぜい人を雇えば加入が義務付けられている労災保険に加入しなかったことが(国会議員の職にある者として)問題視されるだけで、就労の実態が有ったか無かったを示す証拠にはなりませんよ。
社会保険のことについても面白い書き方がされてまして、野田事務所では社会保険を抜けているんだそうです(政治活動のための事務所は任意適用だったかな?仮に任意適用(非強制適用)事業所だったとしましょう)。「厚生年金に入っていなくても(「社会保険に入っていなくても」だったかもしれないけど……)、国民年金に入っていれば、(事務所としては)必ずしも違法だとはいえない」(()内の記述は筆者が加筆)というような内容の表現もあった。いやそりゃ違うだろう……。任意適用なら違法でも何でもない(強制適用なら違法だけど……)。(とは言え、現職の国会議員なんだから、従業員を社会保険に入れるくらいはした方がいいとは思うけどねぇ……)
まぁさすがにこれという確証が出ないわけだから、あれやこれやとらしい話を繋ぎ合わせて証拠を作りたいんだろうけど、少なくともこの2点だけは、不正経理との関連の証拠にするには弱い気がするなぁ……。
尤も、社会保険を抜けているのに「社会保険料を源泉徴収していた」とでもなれば、それは不正経理といえるだろうけど。
あっ、あくまでもこの2点についてですからね。これ以外に何かがあってもということじゃありませんからね。
経理に詳しい税理士によると……という記述もあったけど、本当にその税理士の発言かどうか。だったとしたら、その税理士はあんまり社会保険のことについてはご存じない方かもしれないという気もする。
野田事務所を思う気持ちはさらさらありませんが、でもこの記事にはこんなことを思います。
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